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ビタミンの日
2015年12月13日
今日はビタミンの日です。
『ビタミンの日』制定委員会が2000(平成12)年9月に制定したものです。
1910(明治43)年のこの日、鈴木梅太郎博士が、米糠から抽出した脚気を予防する成分に「オリザニン」と命名したことを東京化学会で発表したことに因んでいるそうです。
皆さんご存知の通りオリザニンは、この1年後に発見されたビタミンB1と同じ物質であり、脚気の特効薬です。
オリザニンは当初、分離抽出の技術が未熟であり、ニコチン酸をふくむ不純化合物だったそうです。
純粋単離に成功するのが販売されて20年後の1931年(昭和6年)で、翌年1932年(昭和7年)、脚気病研究会で香川昇三がオリザニンの「純粋結晶」は脚気に特効のあることを報告したそうです。
しかし、それでも脚気は、一般人にとって難病だったそうで、その理由として、ビタミンB1製造を天然物質からの抽出に頼っていたために値段が高かったことや、もともと消化吸収率がよくない成分であるために発病後の摂取による治療が困難だったそうです。
現在では脚気で亡くなる方は、ほとんどいないと思われますが、この当時は日中戦争の影響で食糧事情が悪く、毎年1万~2万人の方がなくなっていたそうです。
ビタミン類が社会に浸透する1950年代後半まで、毎年千人以上が脚気で亡くなっていたそうです。
私は1960年代の生まれですが、このとき脚気による死亡者は全国で、100人をきるまでになっていたようです。
こういう話を聞くと、食べるものや病気の心配なく今まで健康でいられたことがすごく幸運だなぁ、と感じます。